知られざる庭園都市フエの実力
今回はこちらの記事に続くフエの史跡編第二弾となります。
日本の京都で枯山水などの庭園文化が発達したように、ベトナムの古都フエも独特の庭園文化の発達した街として知られています。
街を歩くと至る所に趣深い庭付きの一軒家を見ることができますが、これはかつて宮廷や貴族の庭園文化を一般市民が参考にし、庭とともに在る穏やかな生活を実践していたことの名残です。

庭にはだいたいマンゴーやランブータンなどの熱帯果樹が植えてあり、そこは自足的な生活を営む場でもありました。華美というよりは、文人的というのがしっくりくる表現でしょうか。
アンヒエン庭園屋敷に潜入
そんな素晴らしいフエの庭園文化の手本とされているのが、フォン川沿いにひっそりと佇む貴族の館「アンヒエン庭園屋敷」です。
この屋敷はもともと1883年にトゥドゥック帝の王女が住んでいたのが始まりとされています。その後、所有者は阮朝の官僚の子息や慈悲深い土地の名士、省の知事などに代わってゆき、現在ではベトナムでリゾートホテル事業を手掛けるSILK PATHが管理しているようです。

こちらが、アンヒエン庭園屋敷入口の門になります。川沿いの大きな道路に面しているので、すぐに分かると思います。やはり中国の様式を参考にしているようで、漢字が書かれているのが見受けられますね。

門をくぐると、緑のトンネルを抜けて進むことになります。このトンネルの木が何の木なのかは不明なのですが、私が訪れた時期は丁度落葉期で残念でした。
公式ホームページにはここでアオザイの女性の後ろ姿が写されていましたが、アンヒエン庭園屋敷におけるハイライト的な場所らしいので記念撮影しておくと良いでしょう。
館内はガイド付き
奥に進むと、館の入り口に青いアオザイを着た女性が立っていました。彼女によると、入場料は50,000ドンで、屋敷の説明のサービスが付くといいます。予想外の展開にどうしようかと思いましたが、断るのも悪いので説明をお願いすることにしました。

すると女性は館内で、屋敷の敷地内で栽培されたというジャスミン茶を私に振る舞ってくれました。イギリス貴族においてもそうですが、庭園で栽培されたものを客人に振る舞うというのはアッパー的な人にとっての一種のステータスだったようです。

彼女の説明によると、屋敷の造りはやはり中国のものを参考にしているということでした。当時のベトナム貴族にとっては中国語ができること、漢字が書けることは当然の教養だったらしく、屋敷内にも多くの文物が遺されています。

そして、どれのことを指しているのかは分かりませんでしたが、どうやらこの写真の中に阮朝最後の皇帝だったバオダイ帝の書が写っているようです。この屋敷の最初の所有者は阮朝の王女ですから、ここに皇帝の書があってもおかしくはありません。

10分ほどお茶を飲みながらアオザイの女性の説明を聞くと、あとは敷地内で自由にしていていいとのことでした。ならばと6,500平米ほどあるという敷地内で、さっきまで飲んでいたジャスミン茶のジャスミンの木を探してみたのですが、全く見当がつかず。
私は植物にとても関心があるので、普通の人と比べると木の種類などを知っているほうなのですが、熱帯の植物はどうも見分けがつきません。もう少し熱帯植物についての知識がつけば、ベトナム旅行もタイ旅行も格段に面白くなるのでしょう。
アクセス
アンヒエン庭園屋敷付近にはバス路線が通っているようですが、バス停で待っていても全く来なかったので、外国人観光客はグラブかタクシーを利用することをおすすめします。
庭園屋敷付近は流しのタクシーも少ないので、タクシー利用なら行きのタクシーの運転手に待っていてもらうのがベター。まぁ、アンヒエン庭園屋敷へはグラブが最もおすすめの交通手段ということになりますね。
▶アンヒエン庭園屋敷
営業時間 8:00~17:00
入場料 50,000ドン


